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認知症の初期症状―治療と対応の仕方・接し方―家族などの介護者

家族など周りの者の認知症の初期症状への対応

基礎・基本的な考え方

現実を受け入れること

認知症に関する研究は進んでいますが、 薬の問題も含め、家族などの対応の仕方も、まだこれという解決策はないのが現状です。

とすれば、現実を「受け入れる」ことからまずはスタートする必要があります。

もちろん、これが家族にはなかなかできないことなのですが…。

 

しかし、認知症はその定義からして「病気」なのですから、できないということは決してその人が悪いわけではありません。

足の骨が折れて歩けない人に、歩けないからといって怒る人はいないと思います。

できないことを注意したり、怒ったり等するのは、単に自分の感情を発散させているだけだともいえます。

 

別の現実的解決策を探ること

できなくなったことを悲しんだり、怒ったりして、これを何とかしようと無理強いするのではなく(つまり、「現実」を拒絶しないで、受け入れたうえで)、「それでは、どうすればいいのか。何か問題を解決するための別のいい方法があるのではないか」という発想で、違った観点から(真正面からではなく)一つ一つ問題解決を図っていけばいいのではないかと思います。

 

薬の管理

たとえば、認知症になると、自分一人で薬の管理をすることが困難になってきます。

この場合、「こんな簡単なこともできなくなってきたのか」と悲しんだり、怒ったりするのではなく、1週間、2週間あるいは1カ月単位で薬を管理できる介護用品が市販されていますので、これを購入することで、簡単に問題解決できたりすることもあります。

 

時の感覚

日時の感覚があやふやになってくる場合があります。

そこで、外出するときは、腕時計をさせて、できるだけ時間を意識させるようにします。

また、今日が何日、何曜日か等がわかりづらくなってきた場合は、紙のカレンダーではなく、表示の大きなデジタルのカレンダー付き時計などを購入し、それを見てもらうようにするというのも一つの方法です。

さらに、スケジュール帳などに予定を書き込む習慣をつけさせるようにして、できる限り、「時」の感覚を意識させるようにします。

 

なお、市販のカレンダー付き時計はあくまで時計が主体で、日付が小さ目です。

そのため、高齢者はせっかく日付が表示されていても、日付の見方がわからない場合もあるようです。

そこで、日付が主体のものはないか(時計機能はなくてもいい)とインターネットで探したみたら、昔ながらの日めくりカレンダー式の、日付主体のデジタル時計もありました(2011年時点)。

「デジタル時計」などのキーワードで検索して探してみてください。

 

肯定面を見ること(ポジティブな思考・楽観主義)

認知症になった方の元気な過去の姿を知る家族としては、どうしてもできなくなったことばかりに目を向けてしまいがちです。

しかし、(相手を変えるのではなく)自分の見方・考え方を変えて、認知症になった方のできることのほうに目を向けてみると、実際のところは、できることがまだまだたくさんあるのではないでしょうか。

別に認知症になったからといって、すぐにすべてのことができなくなるわけではありません。

まだまだできることはたくさんあるはずです。

できることはまだこんなにあるのだ、という肯定面を見るようにすれば(あるいは、見つけられれば)、気持ちも楽になります。

 

まだ一緒に生きていられることだけでも有難いと考えること

それと、最後に、これが基本中の基本の考え方なのでしょうが、最悪、こうして生きていてくれるだけでも有難いことなのだ、と考えることです。

 

もちろん、介護の真っ最中で苦しめられているときに、心の底からそう考えることは困難なことでしょう。

しかし、ここで、アルツハイマー病には余命があるのだ(アルツハイマー病と宣告されることは、ガンを宣告されることと同じことである)、という医学的知見を思い出しましょう。

この事実に思いを馳せれば、叱っても決して元には戻らないものを、つい怒ってしまい、その結果、お互いが不幸な気持ちになる(それどころか、多くの専門家は、怒ると認知症の症状を悪化させる、と言います)よりは、残された時間を大切にしよう、幸せな、穏やかな、落ち着いた気持ちで生きていってもらいたい、という気持ちになれるかもしれません。

実際、おそらくその認知症の方(ご両親など)が実際に亡くなってしまったあとで、「生きていてくれるだけでも本当にありがたいことだったのだ」と痛切に感じることなのでしょう。

 

怒らないこと

認知症の専門医の多くは、怒ることはよくない、かえって症状を悪化させる結果になる、とよくいいます。

ただし、介護家族の多くは「怒ってはいけないことは頭ではわかっているが、ついつい…」といいます。

確かに、家族だからこそ、怒るのであって、まったくの赤の他人が認知症であっても別に怒ったりはしません。

「怒ることが本当に症状を悪化させるという科学的根拠ないしは実験結果などはあるのだろうか」とも思いますが、ただ、実際に、怒ることを繰り返していると、認知症の方が混乱し、かえって問題となっている症状を悪化させるということはあるようです。

 



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