認知症―分類
認知症の分類・種類・区分・類型
認知症の分類を正しく理解する目的・役割・意義・機能・作用
ただ、一言で認知症というだけではなく、認知症の分類まで正確に診断することは重要なことです。
ごく当たり前のことなのですが、さまざまな対策や薬物治療などをする前に、まずは正しい現状認識をする必要があるからです。
たとえば、レビー小体型認知症をアルツハイマー型認知症と誤診して、アルツハイマー型認知症の治療薬(アリセプト)を通常処方すると、逆に症状が悪化し、寝たきりになってしまいます。
現実に、認知症の専門医の看板をかかげていながらも、看護師が行う簡単なテスト(時計描画テスト)と、短い時間の問診のみで、単に「認知症ですね」と診断するだけで、そのタイプまで診断しない医師がいます。
そして、患者の現状を客観的に正しく認識(診断)しないまま、一律の用量でアリセプトを処方し、また、メマリー(2011年の新薬)が発売されると、「今度新薬が出ました」ということで、本当にその「患者」がアルツハイマー型認知症等の「中度または高度」の段階にあるのかどうかのきちんとした診断もなく、安易にこれを処方している、などという現実もあります。
認知症について何も知らないまま、(専門家であると信じた)医師の手に委ねていると、場合によっては、本人が苦しむことはもちろんのこと、その家族も大変な思いをすることになります。
2011年現在では、受診する医師・医療機関が信頼するに足る存在であるかどうかを判断するためにも、自分で認知症に関する専門的知見を身につけておく必要があると考えます。
認知症の原因(病気)による分類
認知症は、これを引き起こす原因となる病気によって、通常、次の4つの種類に分類されます。
- アルツハイマー型認知症
- 脳血管性認知症…脳出血、脳梗塞などの脳血管障害
- レビー小体型認知症
- 前頭側頭型認知症(ピック病)
原因によっては、適切な治療で治ったり、進行を止めたりできるものもあります。
日本では、50%以上がアルツハイマー型認知症で、次いで、脳血管性認知症(20~30%)となります。
これで、全体の約80%を占めています。
欧米では、脳血管性認知症が少なく、アルツハイマー病が圧倒的に多いのですが、日本でもアルツハイマー病が増えてきていて、認知症の50%以上がアルツハイマー型認知症であるといわれています。
レビー小体型認知症は10~20%といわれています。
ただし、近年では、レビー小体型認知症がアルツハイマー型認知症に次いで多いともいわれています。
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