治療―薬―メマリー
メマリーとは
メマリーの定義・意味
メマリーとは、アルツハイマー型認知症の症状の進行を抑える効果がある薬です。
メマリーの適用対象
- 中度と高度のアルツハイマー型認知症
- レビー小体型認知症※
※レビー小体型認知症の95%は脳内に老人斑を共存させていてアセチルコリンを減弱させているのでアルツハイマー型認知症でもある
ので、レビー小体型認知症にも…当然メマリーは処方されるであろう。
ドクターコウノの認知症ブログ より引用
なお、メマリーの適用対象には、軽度のアルツハイマー型認知症が含まれていないことに注意してください。
実際に、メマリーは、軽度のアルツハイマー病患者の効果において有意差を認めなかったという報告論文があります。
メマリーの正式名称
メマリーは商品名で、正式名称はメマンチンといいます。
メマリーの経緯・沿革・歴史など
しかし、アリセプトが発売されて12年の間、認知症に効く薬はこの1種類だけでした。
こうした状況下、第一三共株式会社が2011年(平成23年)1月21日に厚生労働省より認知症の新薬としてメマリー錠の製造・販売の承認を取得しました。
メマリーの薬効・作用
効果・効用・効能
記憶障害の進行抑制・改善
認知症の主要な原因の一つであるアルツハイマー病は、脳内の主要な神経伝達物質であるグルタミン酸の過剰による神経細胞死がその原因の一つと考えられています。
メマリーは、これを防ぐ作用があります。
詳しく述べると、アルツハイマー病の患者さんは、脳内のグルタミン酸の濃度が高いため、グルタミン酸の受容体であるNMDA受容体が常に活性化した状態になっています。
つまり、NMDA受容体の蓋(ふた)が開きっぱなしで常に刺激されている状態になっているということです。
そのため、新しいことを記憶しようとしても刺激が伝わりにくくなっています。
メマリーは、この蓋(ふた)の働きをしてくれるので、スムーズに記憶ができるようになるという効果があります。
副作用
メマリーには、次のような副作用があるといわれています。
- めまい
- 眠気
- 便秘
- 体重減少
- 頭痛
- 食欲不振
- 血圧上昇
- 転倒
- 浮腫
特に、服用初期にはめまいに注意する必要があります。
個人的症候・症状・症例など
その他、患者さんによっては、次のような症状もあり、そのため寝込んだりする人もいます。
- ボーとする
- 眠い
- だるい
- 気分が悪い
- 記憶低下
メマリーの特色・特徴
メマリーはアリセプトとはその作用原理が異なります。
そのため、一般的には、副作用が出なければ、アリセプトと併用でき、認知症の進行をより抑える効果が期待できる、と言われています。
ただし、これと異なる研究報告もあります。
次のページもあわせて参照してください。
治療―薬―アリセプト―研究・実験・臨床試験の報告・論文など―アリセプトとメマリー
メマリーの用法(用量・服用時など)
次のページを参照してください。
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