［介護］介護保険

②要介護認定―手続き―一次判定―訪問調査

訪問調査とは

訪問調査の定義・意味

訪問調査とは、市区町村の調査員（市区町村の職員）が自宅や入院先の病院を訪問し、面接により、心身の状況、環境など所定の事項について、聞き取り調査を行うことをいう。

具体的には、市区町村の調査員が自宅等に尋ねてきて、本人に「１人で入浴できますか」などといった心身の状態を聞き取りをする。

なお、調査に来るのは、初回は原則として市区町村の職員であるが、２回目以降の調査からは、市区町村に委託された事業所の人が来ることもある。

 

訪問調査の位置づけ・体系

市区町村の窓口で要介護認定の申請→訪問調査

介護保険は健康保険とは異なり、保険証があるだけではサービスを受けることはできない。

介護サービスを利用するには、その前提として要介護認定という一連の手続きが必要となる。

介護保険サービスを利用できるようになるまでの手続きの流れ・全体像・段取り

 

訪問調査は、この一連の手続きのひとつで、本人や家族が要介護認定の申請を市区町村の窓口ですると、まず訪問調査が行われることになる。

訪問調査は、要介護認定の申請後、原則として１週間以内に、認定調査票という全国共通の様式に基づいて、聞き取り（アンケート形式）により行われる。

訪問調査の趣旨・目的・役割・機能

要介護認定には、コンピュータによる一次判定と専門家による二次判定とがある。

まず、訪問調査の結果が、コンピュータに入力されて、コンピュータによる一次判定がされる。

そして、次の専門家による二次判定においては、この一次判定の結果のほか、訪問調査の際に認定調査票に記入された特記事項と主治医意見書が、介護度を決める基礎資料とされる。

 

訪問調査の注意点・ポイント

訪問調査に来た調査員の受け取り方によっては、介護度に差が出て、その後に受けられる介護サービスが大きく変わってくる（受けられるはずの介護サービスが受けられなくなる）可能性がある。

たとえば、お年寄りは自分の状態を上手に表現できなかったり、あるいは、本当はできないこともできる、と言いがちである。

そこで、家族などが日頃の状態・様子を記録（メモ）しておき、正確で具体的な情報を調査員に伝えて補足する必要がある。